報道関係各位

 

20031028

川崎・多摩丘陵の里山を守る会

 

☆川崎市多摩丘陵緑地保全活動の一環☆

「ターザンの木を守ろう!! 黒坂黒太郎コカリナコンサート」開催

〜将来構想は、「『ターザンの木』の下でのコカリナコンサート」実現〜

 

「川崎・多摩丘陵の里山を守る会」(代表:伊中悦子、拠点:川崎市高津区、以下「里山を守る会」)は本日、「ターザンの木を守ろう!! 黒坂黒太郎コカリナコンサート」を11301900より「てくのかわさき てくのホール」において開催することを決定しましたのでご報告します。将来は「ターザンの木」の下でコンサートの実現を企画しています。

 

この「ターザンの木を守ろう!! 黒坂黒太郎コカリナコンサート」は、「里山を守る会」が取り組んでいる川崎市多摩丘陵に残されたわずかな緑地を守る活動の一環で行うものです。コンサートの開催を通じて、地域住民に自然環境が侵食される危機をひとりでも多くの人々に知ってもらい、また2000年8月から継続している「里山を守る会」の活動自体を地元の方々に広く認知いただくために企画しました。

 

「里山を守る会」が守ろうとしている「ターザンの木」は、東急田園都市線「溝の口駅」/JR南武線「武蔵溝ノ口駅」南側の緑の丘の上に位置するスダジイの大木で、幹周りがおよそ3メートル、根元から大きく3本に分かれ横へ横へと枝を広げた形状が、子供がターザンごっこをしたくなる枝ぶりからそう呼ばれています。この「ターザンの木」は、川崎市の「町の木50選」に認定される予定でしたが、川崎市環境局緑政課の交渉努力にもかかわらず、地権者である地元建設会社の同意が得られなかったため、結果として認定されませんでした。現在この「ターザンの木」は「てんぐす病」にかかり、樹勢がかなり弱っていますが、地権者の同意が得られないため、手入れすらできない状況に陥っています。

 

この3年の間に、雑木林だった「ターザンの木」のまわりはすっかり開発が進み、多くのマンションが建ちました。また、わずかに残された「ターザンの木」をはじめとする木々も、さらなる開発の波にさらされ、いつ伐採されるかわからない状態です。以前からこの地区に居住する住民だけでなく、新しく建ったマンションに居住している住民にとっても、このわずかに残された緑地は心安らぐ空間であり、これ以上の開発は住民であれば誰も望んでいません。そのため、「ターザンの木」が川崎市の「町の木50選」に認定されて保全されるまで、「里山を守る会」は活動を続けていく計画です。

 

黒坂黒太郎氏は、元来ハンガリーの木笛だったコカリナを日本国内に広めたミュージシャンです。コカリナは、木の材質によって全く音色が違う特性を持つことから、木の魂が宿っているといわれ、これをを演奏することで、各地の自然保護運動をサポートしてきました。長野オリンピックの道路建設のために伐採された木で作ったコカリナを、長野の子供達とともにオリンピックの表彰式で演奏し、世界中の人々の感動を呼びました。「ターザンの木」をこれからの子供達のために守り残すために、祈りを込めて、黒坂黒太郎氏に演奏していただきます。「ターザンの木を守ろう!! 黒坂黒太郎コカリナコンサート」によって、音楽への感動とともにひとりひとりの心の中に宿っているなつかしい木への思い出を蘇らせ、緑地を守る気持ちの大切さを参加者に振り返ってもらえることをこのコンサートで実現していくものです。

 

以上

<ターザンの木>

 

 

 

 

 

本件に関するお問い合わせ先

記事中に読者から問合せ先を掲載される際、また報道関係からのお問い合わせ先は、下記をお願いいたします。

「川崎・多摩丘陵の里山を守る会」  http://www.snake.ne.jp/~satoyama/

代表:伊中悦子

213-0011 

神奈川県川崎市高津区下作延366 

TEL  044-866-7005

e-mailinaka-e@t06.itscom.net

 

 


<参考資料>

 

熊の森・ターザンの木の奥で見つけた野鳥

 

 

 


シジュウカラ
 


ヒヨドリ

 


コゲラ


ジョウビタキ

 

 

 

野鳥を見つけたのは、熊の森・ターザンの木の奥

 

 

 


<参考資料>

 1949年、長野県上田市に生まれる。  大学卒業とともに作詞、作曲、フォークシンガーの道に入る。民俗学者故宮本常一氏の激励を受け、全国各地を歩き、地球環境や生活をテーマにした歌を歌い続ける。北は利尻島から、南は沖縄までその数は3,000回にのぼる。  1995年、友達からプレゼントされたハンガリーの楽器コカリナに魅せられ、1996年にハンガリーを訪れ作り方を学び、日本で満足のいくものを完成させた。特に長野オリンピックで伐採されなければならなかった木からコカリナを製作し小学校に贈った。これをきっかけに地元子ども達のコカリナ合奏団が次々に誕生、最近はコカリナ奏者としても活躍。NHKニュースや朝日新聞「ひと」欄でも紹介され反響を巻き起こしている。  黒坂が世界で初めて発売したコカリナのCD「木の精の唄」(ポリグラムレコード)は好評を呼び、NHKのテレビ番組「なぞ解き歳時記」のテーマ曲としても使われた。そして、199711月、2枚目のCD「木魂(こだま)が歌う子守唄」(ポリグラムレコード)をリリース。全国でのコンサートを通 じ愛好者が増え、19994月にはNPO法人の日本コカリナ協会が発足。「コカリナ教則本&練習曲集」「コカリナ教則ビデオ」など愛好者からの要望に応え次々に発刊している。2000 7月には冬期五輪開催地ユタ州ソルトレイクシティーで長野コカリナ合奏団と親善公演など、現在も全国各地で年間120ステージのコンサートを展開中。

黒坂黒太郎 http://www.kocarina.net/profile.html

 

東ヨーロッパ、ハンガリーで生まれた「木でできたオカリナ」

コカリナは、元は「桜の木でできたオカリナ」と呼ばれる、東欧ハンガリーの民族楽器でした。
今から8年ほど前、コカリナの第一人者黒坂黒太郎が日本に紹介、その後、日本の木工家によって、様々な改良が加えられ、今のようなコカリナが誕生して来ました。そして、長野オリンピックの際、オリンピック道路によって伐採されなければならなかった木からコカリナを製作、オリンピック会場で子ども達が演奏することによって、多くの人々に知られる所となりました。今では、日本国中、数万の愛好家がいると思われます。小さい子どもからお年寄りまで気軽に楽しめるだけでなく、木の優しい音色を持っているため、自然環境を守るシンボル的な楽器としても大きな注目を浴びています。

コカリナの形、材質、機能
長さ8センチ、直径28ミリの木の円筒に6個の指穴が開いており、これを組み合わせて開けることにより1オクターブと1音の音階を作ることができる。
笛と違い、底が閉じられ閉管になっているため、音が柔らかくなり、しかも音が管の中で回るため、材質の音がそのまま出てくる。
コカリナは主にはやや硬めの広葉樹(桜・もみじ・かえで・くるみなど)で作られるが、松やスギなどの柔らかい針葉樹で作られたものもある。木によってそれぞれに音色が変わるのが楽しい。また、首に下げて何処へでも持って行けることや、子どもでもすぐに音を出し、簡単な曲だったら数日でマスターすることができる手軽な楽器であることから、今マスコミなどでも 評判をよび、今、日本国内で急速に広まっている。特に、音楽愛好家にとどまらず、「これほどまでに木の持っているやさしさを表現できる楽器はない「木の妖精が歌っているようだ」と森林保護する人々、アウトドアスポーツを
する人々にも人気がある。また、環境と音楽が結びついた今の時代に大変タイムリーな楽器との評価もある。

コカリナ  http://www.kocarina.net/

<参考資料>

 

川崎・多摩丘陵の里山を守る会の活動

―この限りある自然を次世代に引き継ぐために―

 

高津区溝の口駅南側の斜面緑地は多摩丘陵の河岸段丘緑地であり、生田緑地から連なる「多摩のよこやま」の景観をなしています。かけがえのない緑地として、溝口の喧騒とヒートアイランド現象を緩和し、人々の心やすらぐ空間となっています。古くは貝塚や古墳があり、鎌倉時代から明治初期には熊野社、薬師堂などがあったと伝えられています。シラカシの樹が残り、ヒヨドリ、コジュケイなど鳥類、アカネズミ、タヌキも生息しています。

高津区役所が発行する「高津の散歩道」にはこの周辺の神社や寺院巡りコースが紹介されています。また、高津区区民懇話会によって「芸術の森構想」が提案された場所でもあります。これからの子どもたちにとっても、身近で豊かな地域教育の場となります。

 

 「川崎・多摩丘陵の里山を守る会」は20008月に結成され、今年で4年目の活動に入ります。残された貴重な緑を大切に、充実した里山ボランティアの活動を継続していくために、新たなメンバーとともにこれからの方策を考えることが課題となっています。

 私たちの活動は毎月の定期的な草刈と、清掃作業などによるきれいなまちづくりを続けること、植樹をはじめとし、道路のわきや公園入り口付近など各地に花を植える活動もしています。また、「江戸見桜花見の会」「お月見の会」「歴史散歩」「多摩丘陵を歩く会」などを企画実行しています。

2003年4月には「花見の会」とともに熊野森緑地でのヴァイオリン・コンサートを開催し、園芸市も同時開催しました。子どもたちの演奏もあり、春うららの陽光の中でバザーも開き、楽しい一日となりました。

 里山活動と同時に、岡家の庭園をはじめとする地域の文化遺産を守る活動を続けています。

地域の大切な場所に看板を設置し、その名を残す運動にも取り組んでいます。20036月には「馬坂」「兎坂」「堂坂」「ターザンの木」の看板を設置しました。

 活動の様子などを広く情報として発信するためにホームページの充実を図っています。意見交換の欄も設けていますので、皆様が開いてみてくださることを期待しています。

http://www.snake.ne.jp/~satoyama/

 

 

 末長・熊野森の緑地を保全するために「熊野森トラスト」の基金を募る運動も続けています。基金を元手に借地できるような方向を見出すべく検討中です。

 

「熊野森緑地公園」では萌芽更新のためにほとんどの樹木は伐られました。その後の剪定の作業をしています。この公園には散水栓も付き、フェンスの高さも低く抑え、用具置き場も作り、道路から公園に入る散策路を整備するなど、これまでの提案が活かされました。

江戸見桜は地権者の同意を得られて川崎市の「町の木50選」に認定してもらえました。しかし、その後、江戸見桜の周辺は駐車場となり、今後どのようにかかわるかは課題として模索中です。残念ながら同時に推薦したターザンの木は、川崎市環境局緑政課に交渉してもらいましたが「町の木」として地権者の同意は得られませんでした。ターザンの木の保全を願って20021月、阿部川崎市長に面談の機会を得ましたが、その後の進展もなく、開発のうわさを聞きながら保全のための署名運動を進めています。

 

 この大切なターザンの木がピンチです。

高津区末長にいつの頃からか「ターザンの木」と呼ばれている、スダジイの大木があります。幹周りがおよそ3メートル、根元から大きく3本に分かれ、横へ横へと枝を広げた形状、子どもがターザンごっこをしたくなる枝ぶりです。このターザンの木は、溝の口駅南側の緑の丘のうえにあり、見た人は誰でも、その雄姿に驚きと懐かしさを覚え、まさにこの斜面緑地のシンボルツリーとなっています。土地の人々には親しまれ、老いも若きも、幼き日に遊んだ記憶を持つ人々が、たくさんいます。

いま、この木はてんぐす病にかかり手入れの必要がある状態です。また、この土地は、地元建設会社の所有となっていて、周辺の開発の波に続き、いつ伐採されるかもしれない状態になっています。

 

思い出多いお年寄りから赤ちゃんまで皆が願っています。

川崎市に、このように緑豊かで、史跡が豊富な場所を、斜面緑地としてできるだけ保全していただき、このシンボルツリーを残す対策をとっていただくことを切望しています。

この地は、川崎市において、「優先的に保全すべき斜面緑地」としてAランクに評価されているのですから。「ターザンの木」保全の請願署名運動をしていきます

 

これからの活動としては、熊野森緑地、ターザンの木などへの散策路がわかるよう案内掲示看板を設置します。近隣住民の皆さんと里山活動での交流を図ります。

梶が谷駅の近く「池の谷戸」の碑周辺の湧水をはじめとする地域の湧水、また、周辺の井戸など、整備への働きかけを進めます。ターザンの木の奥、緑地協定地の中に散策路をつけるお願いをするなどの、可能性を探ります。